時は1988年、バブル真っ只中だ。現在ではこんな取材に行かせてくれるところはまず無い。どこに行ったのかと言うとオーストラリアへのツーリング取材だ。とあるバイク誌の取材。日本からは私ことジッタとジョッパカメラマンの2人でいざ出発。
確か8月に行ったので日本は真夏、オーストラリアは真冬だ。一度シドニーに入りそのまま国内線でメルボルンへ。そこで現地ヤマハのスタッフと、ガイド役の現役警察官(何で警察官が?でも心強い!)と合流。使用するマシンはXT600テネレだ。
ツーリング取材とはいえ日程に余裕があるわけではなく、メルボルンから中3日でエアーズロック(約3000キロある)まで行くのだからとてもハード。今なら流行の「弾丸...」なのだが。しかも撮影しながらだから、忙しいのは目に見えている。
初日は朝7時には出発するが、いかんせん真冬なので寒い。でも、オーストラリアは元イギリス領なので左側通行だから、何の違和感もなく走れるので気は楽だ。
取り合えずこの日はアデレードまで。街中から海岸線に沿って北上し、まだ内陸ではないので普通にツーリング気分でルンルンだ。ただし平均速度は速め。でないと到着が真夜中になってしまうのだ。いいのかこんな速度で走っていて!?と思うが、基本、街中以外はフリーウェイなのだ。まして現役警察官が一緒。というか先導が飛ばしているのだからいいのでしょう。と解釈して付いて行くしかないのだが。
初のオーストラリアだし、乗りなれたオフ車だし、そりゃもう新鮮で楽しいったらない。初日はたいした疲れもなくアデレードの宿でスヤスヤ。
さて2日目も朝7時には出発!4〜500キロも走ると、いよいよ内陸となる。周りは赤茶けた砂漠。行けども行けども景色は変わらず、走行速度は120キロ平均と速いが緊張感もだんだん無くなってくる。道はしっかりした舗装なので飽きてしまうのだ。でも、撮影のために時々止まるので、ウイリーしたりと遊んで気分転換!
そうだ、内陸と言えば初日に警察官から注意点を聞いていた。「一番気をつけるのは酔っ払い運転のアボリジニ、次に毒クモ、暗くなったらカンガルーだ!」と。
原住民であるアボリジニは保護されているので、何もしなくてもお金がもらえる。すると昼間から酒を飲んでいる輩もいるというわけ。勿論、真面目に働いているアボリジニがほとんどなのだが。確かにフラフラ運転している車を何台も見かけた。
クモに関しては、結局一度も見る事は無く済んだので良かった。カンガルーは暗くなると、明るい物に向かって行く習性があるので危険なのだ。幸い我々には何も起きなかったものの、フリーウェイの脇には車に跳ねられたカンガルーの死体がたくさん転がっていた。
よく4WD車にカンガルーバーを装着しているが、日本ではほぼ飾り、しかしオーストラリアでは自分を守る実用品であることが判る。
内陸に入るとガソリンスタンドは街にはあるものの、約200〜250キロごとにしかないので、バイクの場合は必ず入れておかないとガス欠になってしまう。(第2話に続く)
<文/ジッタ 撮影/鈴木雅雄JOPPA>
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