2011年4月5日火曜日

J's Gallery
Bike Trekking

この年は、バイク用に開放されていたトレールを走る一行。
1980年台の始めから、各地で林道や獣道、不整地などをバイクで走る遊びが広まってきた。いわゆるトレールラン、バイクトレッキングといわれるものだ。
それまでオフロードバイクというと、車両ナンバーの無いモトクロス用のバイクが主流であった。ところがこのトレールランに使われたバイクは、林道走行もする事から車両ナンバー、つまり正規の車両登録をしたバイクで、国内二輪メーカーは競って新型トレールバイクを発表した。
それまでは、トランポ(車両運搬車)に積んで、モトクロス場や河原などに特設されたコースまで運び使用していたが、ナンバーが付いたことで目的地まで自走ができた。この移動こそがツーリングで、一台のバイクでオン・オフの両方が楽しめる事から、デュアルパーパスバイクや、マルチパーパスとも呼ばれていた。バイクの後部にテントやシュラフを積んで、仲間やあるいは単独でツーリングキャンプを楽しむ姿が各地で見られた。その流れはその後90年代に大流行したアウトドアブームの先駆けとなった。
走破性(不整地などの)を重視したバイクが主流だった時代から、85年のヤマハセローの発売を契機に取り回し性を求める動きが主流になってきた。いわゆるマウンテントレールの出現になる。同じ頃トライアル競技の盛んなヨーロッパのバイクメーカー(ファンティク、SWM、ベータ、他)のトライアルバイクが、各インポーターから販売され、その勢いが増した。その頃にはイーハトーブ・トライアルが火付け役となったツーリングトライアル競技が、全国で開催されるようになった。
今回は、そのような時代背景の中、米国・ワシントン州で取材した際の写真です。国内では、河川敷でのモトクロスバイクが、河川敷に済む野鳥に害を及ぼすといった記事が新聞に掲載されたり、富士山を始め各地の山麓や林道で、バイクやオフロード四駆による自然破壊が問題になりだした頃だった。
バイク愛好家にすればどこでバイクを楽しめば良いのかという声に対し、林道の管理者にすれば林道は木材の搬出のための道で一般車は乗り入れ禁止だと主張した。中にはバイクの身軽さゆえゲートを越えた事例や、四駆の転落事故もあったという。
それならばアウトドアスポーツ先進国の米国では、どのようにトレールランやオフロードランを楽しんでいるのだろうというのが、取材の目的だった。
一口にアウトドアスポーツというが、乗馬、マウンテンバイク、トレールウオーキング、キャンプ、四駆自動車そしてトレールバイクと多くの愛好家が週末を楽しんでいる米国。
彼らがアウトドアスポーツを楽しむフィールドは、日本語では国立公園、英語ではナショナルパークがその大部分を占めていた。国が管理している広大な土地。その広大な土地をそれぞれの愛好家がパークレインジャーの指導で、年ごとに区域を分けて共存しともに楽しんでいる。しかも自然回復のため、いっさいの立ち入りを禁止する期間を設けたり、施設のメンテナンスなどボランティア活動も活発だった。
驚いたのはほとんどの愛好家は、いずれかのクラブに加入しているので、決まり事を知らなかったということはまず無いということだ。
国立公園は、国のもの。おいそれと自由に振る舞ってはいけないというのではなく、国民の福利厚生のため秩序を保つことを前提に、自然とふれあう場として活用したいものだ。次回は、パークレンジャーなどの活動や安全に楽しむためのアイデアを紹介しよう。
ところで、今回の東日本大震災でボランティ活動をしているJOMSは、阪神大震災の際に関西在住のバイク愛好家により発足した医療チーム。四輪車では入れない場所やがれきをバイクで乗り越えて、困っている人を助けたいというのが趣旨です。
<撮影・文/鈴木雅雄JOPPA>

トレールのわきには、花が咲き心が洗われる。来年はどの愛好家がこの景色を楽しむのだろう。

ピークにさしかかると、風が強いのか草花は無い。それだけにスケールの大きさを感じる

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いくつもの尾根を越え、たどり着いたのは大きな一枚岩で360°の視界が待っていた。バイクはマウンテントレール用だ。

目的地でのひと時を楽しむメンバー。

手入れの良いバイクも、トラブルはある。マウンテントレールには、いざという時の為に十分な工具と技量はマストだ。

一日が終わり、帰路に付く前に顔のホコリをとりリフレッシュ。

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